
でも転勤もあるかもしれないし賃貸で現状維持も楽だし・・・。


筆者のプロフィール
・現不動産営業マン
・売買仲介営業
・新築マンション企画販売
・宅地建物取引士
この記事はこんな悩みを解決できます!
本記事の内容
- 持ち家と賃貸の比較
- メリットとデメリット
- どちらが得なのか?
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それぞれメリット・デメリットがありますよね、
では実際に比べて見ましょう。
持ち家のメリット
- 資産になる
- 老後も安心
- 社会的地位
- 税制の優遇がある※
- 値上がりの可能性がある
- グレードが高い(賃貸比較)
- 団体信用生命保険付き※
※は住宅ローン利用等条件有り

持ち家のメリットを詳しく
●資産になる
ローンは負債だけど、不動産は立派な資産です。ご自身が先立ってしまった場合は子供や孫、奥様などに家が残せ安心です。戸建てを購入した場合であれば、土地は残ります。子供や孫が家を建て替え代々使うこともできるでしょう。またマンションも現在は修繕をしっかり行えば新築時から概ね70年〜90年近く持つと言われております。
ローンは借金ですが固定資産です。バランスシート(貸借対照表)で考えましょう。B/S上、固定資産となるのでローンは負債ですが、物件は資産となります当然、売ることもできます。
●老後の安心感
ローンを全額返済後の維持費は固定資産税・都市計画税と修繕やメンテナンス費用のみです。現実に高齢者は賃貸を借りるのが難しくなっている昨今ですが持ち家なら住む場所は確保できるので大きなメリットです。
また、現在はリバースモーゲージと言い亡くなったときに持ち家(マンション含む)を売却前提でお金を借り入れる事ができる商品もあります。ただし郊外や地方は利用できない場合がほとんどで好立地でないと利用できないことが多いため限定的です。
リバースモーゲージとは
自宅を担保にして銀行などの金融機関から借金をし、その借金を毎月(或いは毎年)の年金という形で受け取る。契約時に一括一時金、或いは貸付限度額内で必要な時に必要額を引き出すプランもある。出典:ウィキペデ(Wikipedia)
●社会的信用
持ち家があることによって、銀行融資を受けやすかったり自宅を担保に借り入れができたりと住むこと以外のメリットも意外に多くあります。
●税制の優遇がある
住宅ローンを使う場合は、いろいろな税制の優遇等があります。住宅ローン控除・すまい給付金・エコポイントなど。国の政策なので時期によっては内容が異なりますが、中でも住宅ローン控除はかなり恩恵があるのではないでしょうか。現在は10年で最大400万円まで控除、条件をみたせば建物代金分を延長3年利用可能な物件もあります。
住宅ローン控除とは
住宅ローン控除とは、「住宅借入金等特別控除」と呼ばれる制度の通称です。マイホームをローンで購入した場合において、一定の割合に相当する金額が所得税から控除される制度のことをいいます。住宅ローン控除を利用することで、住宅を購入する際の経済的な負担を軽減することができます。出典:suumo
●信用生命保険
そして団体信用生命保険(団信)、こちらも住宅ローンを利用される方に限定されますが、住宅ローンに無料※で生命保険が付いてきます!なんと万が一のことが(死亡・高度障害等)起こった場合は住宅ローンがチャラになります。基本的に通常団信は無料ですが、3大疾病保険付きやガン団信付きなど金融機関によって商品が様々です。
●グレードが高い
分譲マンションや戸建住宅は賃貸に比べ設備のグレードが高く耐震性なども優れた物が多いです。更にどこの会社が施工したのか、どこの会社が分譲したのかや設計図書・性能評価書などなど安心や安全の指標となる物があるので安心して住む事ができます。民間賃貸の場合は殆どの方がどこの会社が建てたのかどんな構造で安心できる建物なのか?などわからない方が多いのではないでしょうか。

でもデメリットもあるんでしょ?


持ち家のデメリット
- ローンという負債を負う
- 直ぐに引っ越しができない
- 値下がりリスクが有る
- 近所付き合いが面倒
- 修繕費は自分
持ち家のデメリットを詳しく
●ローンと言う負債を負う
現金購入以外として殆どの方が住宅ローンを組むこととなります。ローンには利息が有り変動金利で0.5%台35年、5,000万円借りた場合の総利息は450万円位になります。(金利が変わらなかった場合)住宅ローンは銀行の抵当権という権利が設定されますので返し終わるまでは完全には自分の物になりません。返せない場合はマンションや土地建物を銀行に担保として取られてしまいます。
【抵当権とは】
抵当権とは、住宅ローンなどを借りるときに、購入する住宅の土地と建物に金融機関が設定する権利のこと。
●すぐに引っ越しができない
物件を購入すると気軽に引っ越しができません。転勤などが急に決まってもローンは払い続けなければなりませんのでこの問題で購入に踏み切れない方は多いのではないでしょうか。売却するにも費用はかかりますので慎重な住まい選びが鍵になります。隣近所にどのような人が住んでいるのか、嫌悪施設など無いかなどなど物件以外の箇所もしっかりと確認するのが重要です。
●値下がりのリスクが有る
購入した不動産は当然値下がりリスクがあります。30年後に当時買った金額で確実に売れるなら殆どの方が購入したいですよね。建物の評価額に関しては木造では法定耐用年数の22年を超えると評価額上の建物価値は0円となります。築30年の木造戸建てを売却するときはほぼ土地値での売却価格となるでしょう。高値掴みをしてしまった場合は売るときにローンの残債を売却価格で賄え無くことも有るので将来売却を視野に入れた購入は立地選びが重要となります。
●近所付き合いが面倒
戸建ての場合は地域により自治会の勧誘が来ます。基本的に任意ですが地域によっては入らないと居心地が悪くなったり、ごみ捨てで揉め事があったりする場合もあるので近所付き合いは面倒ですが長く心地良く住むには付き合いは大切です。と言っても最近は自治会に入らない家も多く時代は変わって来ているのでしょうか。
マンションの場合は管理組合で強制的に入っているマンションもあれば、自治会に入らない管理組合もあるので比較的戸建てに比べ近所付き合いは無いです。
●修繕費は自分持ち
持ち家なので修繕については自分で修繕費を出さなければいけません。地震や台風、水害や火事等の災害時も保険で賄うなどしっかりとした備えが大切です。急な修繕の出費に対応できるよう日々の修繕積立を自分で貯蓄をしましょう。
マンションの場合は修繕積立金制度があるので毎月管理組合に納めなければなりません。しかし修繕積立金は基本的に共用部分
(例えばマンションの廊下やエレベーターなどのこと)なので、専有部分(部屋の中)に修繕が必要になった場合は自費で直さなければいけません。


でもやっぱり賃貸が最強でしょ?何も考えなくて楽だし

賃貸のメリット
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身軽なので転勤などに強い
-
気に入らなければ引っ越せる
-
近所つき合いを気にしなくて良い
-
価値が下がっても関係ない
賃貸のメリットを詳しく
気に入らなければ直ぐに引っ越しができる
住み心地が思いのほか悪い・イマイチしっくりこない、賃貸なら何度でもやり直しが効きます。色々な街に移り住んだりと自由気ままにできるのは最大のメリットです。フリーレントや敷金0円礼金0円など上手く利用すれば様々な物件に移り住めます。
身軽なので転勤などに強い
転勤族の方は間違えなく賃貸が良いでしょう、急な転勤など持ち家の場合は家族を残して単身赴任や家の売却、定期借家で賃貸にしたりも出来ますが骨が折れます。転勤の多い会社にお勤めの方は賃貸が最強です。
近所つき合いを気にしなくて良い
持ち家に比べると近所付き合いはあまり気にしない方が多いです。付き合いが面倒になったら引っ越せば良いし、相手が引っ越して行く場合もあります。
資産価値が下がっても関係ない
資産価値が下がっても借りている本人には全く関係ありません、自分の所有では無いですから。ローンで破産する心配もありません。災害等で価値が下がっても引っ越せば良いですから。
修繕費が必要ない
台風や地震などの被害、または経年劣化での修繕は大家が行います。自分はノーダメージです。ただし故意に壊したりしてはいけませんよ。
ライフスタイルの変化に強い
離婚などで広い部屋が必要なくなったり、子供が大きくなり独り立ち、またはお子様が生まれて手狭になったりとライフスタイルの変化に応じて広さを変えられるのも大きなメリットです。安易に購入すると身動きが取りにくいです。
賃貸のデメリット
-
賃貸は掛け捨て
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大家に果実が実るだけ
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設備が貧弱な物件が多い
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老後が不安、借りれない事が多い
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ローンに比べ家賃が高い
賃貸のデメリットを詳しく
家賃は掛け捨て!
家賃は保険の掛け捨てと同じです。払った分は帰って来ません。12万円の家賃として5年住んだら720万円更に更新料や引っ越し代を入れると5年間で800万円位は出費します。持ち家の場合は資産に変わります。
大家に果実が実るだけ
あなたが家賃を払い続けることで誰が一番得るすでしょうか?大家さんですよね。私もアパートを所有しておりますが、借りてくださる方々が沢山いるのでおかげさまでアパートローンを返済できております。もちろん利益もでております。あなたの家賃で大家の果実はどんどんと実るのみです。
設備が貧弱な物件が多い
賃貸専用物件は分譲住宅や分譲マンションに比べ設備が貧弱です。高級賃貸や分譲MS賃貸等もありますが当然賃料は高いです。賃貸専用物件は断熱性や遮音性能、設備やセキュリティー等々が重要視されていない物件が多いです。なぜかと言うと投資目線でローコストで建ててますので仕様は分譲や注文住宅に比べかなり劣ります。差別化された物件もありますけど何度も言いますが賃料が高いです。
老後が不安な賃貸派
あなたの30年後、賃貸に住んでいることを思い浮かべると悲しくなって来ませんか?そもそも借りる事が出来ないかもしれません。昨今では高齢者が賃貸の保証会社の審査に通らない事が多くあります。あなたが大家だったら、金払いの良い働き盛の若い方と老いぼれた年金暮らしの老人とどちらに部屋を貸したほうがリスクが低いですか?残酷ですが実際問題借りれないことは往々にしてあります。
借りれたとしてもバス便の利便性悪い場所や、ボロアパート、またはエレベーター無しの団地などを想像するとずーと賃貸というのも不安になります。
住宅ローンに比べ家賃が高い
同じ条件の立地で賃貸と持ち家の住宅ローンを比較すると、低金利の今は住宅ローンのほうが安くなることが多いです。家賃が15万円を住宅ローンに換算すると約5,800万円です。※35年/金利0.45%で計算


自分たちのライフスタイルをよく考え、今日の記事を今後に活かそう!
持ち家と賃貸、どっちが得なのか
まとめ
仕事柄、沢山のお客様のお話を聞いております。賃貸派、持家派、どちらも良い点・悪い点はあるので正解は無いですが、損得や満足度で言うと私個人的には持家が勝っていると断言できます。また、現在の日本では持家比率が非常に高く、現役夫婦世帯の比率は約78%と統計があります。しかし若者たちの意識は変わっており持家比率は低くなっております。世の中のスピードは我々が思っている以上に早く、5Gなどで不動産・住宅環境にも変化の波が訪れるのも遅くないでしょうか。