借地権 新築戸建

借地権付き新築戸建

借地権付き新築戸建とは

借地権付き新築戸建とはなんでしょう?

ポータルサイトを見ていると一等地の割に【安っす!】てなる物件ありますよね。だいたい借地っていう。。

なーんだ借地かい。って思ってるそこのあなた、意外といい物件かもしれないのでスルーせずに検討してみましょう。

借地権には種類が2種類あります。賃借権と地上権。地上権はマンションに多いですが、今回は新築戸建のお話ですので土地の賃借権を指します。

借地権の種類
  • 旧法借地権
  • 借地権(借地借家法)※借地借家法は更に5種類あります。

今回は旧法借地権についてのお話です。

旧法借地権付き新築戸建

借地、ですので土地は他人の物、建物は自分の物と言うことになります。

土地を借りるわけですから地代という代金を毎月地主様にお支払いすることとなります。家賃のようなものです。地域により地代は違い、都心の一等地ほど高いです。当然借りる土地の広さが広ければ高いです。

旧法借地権は1992年8月以前より土地を借りている場合は旧法が適用されます。では今回旧法借地権付き新築戸建を購入する場合、今は2022年だから新法でないの?と思うかもしれませんが旧法借地権を買っているので旧法として新規20年で賃借権を結び直すのが一般的です。

ちょっと難しいですね?

あまり深く考えずに旧法借地権であれば、旧法がそのまま適用されます。ですので建物が存続している以上、原則更新が可能です。住む意思があれば半永久的に更新が可能です。

【旧法借地権は限りなく所有権に近いです。借地人の権利が強いです。】

あまりにも地主さんが不利になるので新法の借地借家法が施行されたそうです。

借地権のメリット

借地権のメリットは

借地権メリット
  • 立地が良い場所、所有権では手に入りにくい場所にあることが多い
  • 販売価格が安いから手が届く
  • 土地の固定資産税・都市計画税がかからない
  • 購入時の諸費用が安くなる・土地所有権移転登記がないため
  • 旧法借地権の場合、半永久的に借りられる。

借地権のデメリット

では、デメリットは何でしょう?

借地権のデメリット
  • 地代が毎月かかる
  • 更新料や承諾料が必要になる
  • 住宅ローンが借りにくい
  • 土地は所有物にならない
  • ローン存続中は建物に質権を設定されることがほとんど
  • 売るとき苦労する

更新料や承諾料とはなんでしょう?

20年経ち更新の時期が来たときに更新料が設定されていことがほとんどです。地域により習慣がありますが東京ですと更地価額の3%~5%程度。土地固定資産評価額の3%~5%の地域もあります。

承諾料は下記の承諾料があります。

  • 建て替え承諾料 更地価格の3%~5%
  • 増改築承諾料 更地価格3%~5%
  • 条件変更承諾料 更地価格10%
  • 名義書換料(売却時や名義変更時)譲渡価格の10%

地域や地主さんによって全然ちがうので参考程度としてください。

借地はお得?

更新料やらなんやら面倒くさいなと思った方も多いと思いますが損得で考えて見ましょう。

まず、渋谷区や目黒区などの所有権新築戸建の場合、土地25坪3階建てでも普通に1億~1億3千万円くらいします。これが借地権だと8,000万円~9,000万円で買えたりします。

年収が1,000万円でもなんとか届きます。支払いが可能だとしても普通のサラリーマンが1億3千万円のローンを組もうとしても届きません。非現実的です。自己資金が5,000万円とかあれば別ですが厳しいです。

ですが、8,000万円前後ならなんとかローンも組めます。絶対に手が届かなかった一等地の新築戸建に住めるチャンスかもしれません。

考え方を少し買えてみましょう。

地代をローン換算してみる

地代をローン換算してみます。

例えば地代が25,000円/月額とします。

月々25,000円を35年、金利0.5%で考えると約963万円。

1回の更新料が150万円として合計で1,113万円。

はい、もし8,000万円の借地権付き新築戸建なら35年で9,113万円。あれ?トントンか、もしかして安い?ってこともあるかもしれません🤣🤣🤣

さらの土地の固都税が無料です。

いままでスルーしてた借地権戸建て見直してみてください案外悪くないかもしれませんよ。

借地権の住宅ローン

借地権のデメリットでも上げましたが、住宅ローンが組みにくいです。

組みにくいと言うか、組める金融機関が限られてきます。土地に抵当権が設定できないから当然銀行はリスクありますよね。だけど23区内なら満額+諸費用も行けます。

私の経験上、組める金融機関

借地権新築戸建の住宅ローン
(東京23区)
  • みずほ銀行
  • りそな銀行
  • 三井住友銀行
  • 千葉銀行
  • さわやか信金・そのた信金

上記が実際に事前審査までしてOKだった金融機関です。9,000万円くらいまで出てます。みずほ銀行、千葉銀行に関しては諸費用まで行けた経験があります。

ネット銀行系はほとんどダメですね。ネット銀行系はマンション地上権はOK。

あとは、ほとんどの銀行で地主の承諾書と地主の印鑑証明が必須となります。書いてくれない地主はほとんど居ないと思いますが、地主さんや売主の業者が慣れてないとここで多少揉めたりする場合がありますので注意が必要です。簡単に言うと【地代が滞納になった場合は銀行に教えてね】的な事が書いてあります。

また、建物に質権設定が必須になります。簡単に言うと火災になった場合、保険金を金融機関が受け取れるようにされちゃうという事です。もちろん保険料は建物所有者が払います。

まとめ

いかがでしょうか、気になる物件があれば一度損得で計算しシミュレートしてみるのも良いのではないでしょうか。

借地戸建てのポイント
  • 意外とオトクな借地も多い。
  • 地代をローン換算してみる。
  • 25,000円を35年、0.5%で考えると大体1,000万円。
  • 1億3000万円はローン組めないけど9,000万円なら組めるかも。
  • 売るとき苦労するので終焉の地にするつもりが◎
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この記事を書いた人

不動産会社経営/宅地建物取引士/アパート1棟(8戸)所有/戸建て賃貸(9戸)所有/都内戸建て住み